甜茶とは?花粉の季節を乗り切る古の知恵を徹底解説
春の訪れとともにやってくる、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ…。
花粉症に悩む方々にとって、春は喜びと憂鬱が入り混じる複雑な季節かもしれません。
「ティッシュは恋人、マスクは相棒」そんなあなたの毎日に、古くから伝わる一杯のお茶が救いの手を差し伸べてくれるかもしれません。その名も「甜茶(てんちゃ)」。
今回は、花粉の季節の救世主と噂される甜茶について、その驚くべき効果から美味しい飲み方まで、ユーモアを交えながら徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたも甜茶マスターになれること間違いなしです!
そもそも甜茶とはどんなお茶?
「甜茶」と聞くと、特定の一種類のお茶をイメージするかもしれませんが、実は中国語で「甘いお茶」を意味する言葉の総称です。
そのため、原料となる植物によっていくつかの種類が存在します。
主な甜茶の種類 | 原料となる植物 |
バラ科 | 甜葉懸鈎子(てんようけんこうし) |
アカネ科 | 牛白藤(ぎゅうはくとう) |
ユキノシタ科 | 臘蓮繍球(ろうれんしゅうきゅう) |
ブナ科 | 多穂石柯葉(たすいせきかよう) |
これらはそれぞれ成分や風味が異なり、全く別の植物から作られています。
花粉症に良いとされるのは「バラ科」の甜茶
数ある甜茶の中で、花粉症対策として特に注目されているのが、バラ科の「甜葉懸鈎子(てんようけんこうし)」から作られる甜茶です。
近年の研究により、このバラ科の甜茶に含まれる特有の成分が、花粉によるアレルギー症状の緩和に役立つ可能性が示唆され、一躍人気が高まりました。
日本で花粉症対策として販売されている「甜茶」のほとんどは、このバラ科のものです。
商品を選ぶ際は、パッケージの原材料名が「甜葉懸鈎子」または「バラ科」となっているか確認することが、賢い選択の第一歩です。
どんな味と香りがするの?
甜茶の最大の魅力は、その名の通りの「甘さ」です。
しかし、驚くことにこの甘さは砂糖由来ではありません。
- 甘さの秘密: 「ルブソシド」という天然の甘味成分によるもので、その甘さはなんと砂糖の約75倍とも言われています。
- カロリー: 嬉しいことに、ほぼゼロカロリー。甘いものが好きだけど糖質やカロリーが気になる…という方でも罪悪感なく楽しめます。
- 風味と香り: 味わいは「ほんのり甘い紅茶」のようで、クセがなく非常に飲みやすいのが特徴です。
香りもふんわりと甘く、リラックスタイムにぴったり。
健康茶にありがちな「苦い」「飲みにくい」といったイメージを良い意味で裏切ってくれます。

忖度なしに、めちゃんこ甘いです。
【花粉症対策】甜茶に期待できる効果とは?
なぜ甜茶がこれほどまでに花粉症に悩む人々の間で話題なのでしょうか。
その秘密は、甜茶に含まれる特別な成分に隠されています。
鍵となる成分「甜茶ポリフェノール」
花粉症対策の主役となるのが「甜茶ポリフェノール(GODポリフェノール)」です。
この成分には、アレルギー症状を引き起こす原因物質「ヒスタミン」などが体内で過剰に放出されるのを抑える働きがあるとされています。
- 花粉が侵入: 体内に花粉(アレルゲン)が入ってきます。
- 抗体が反応: 体が花粉を異物と認識し、肥満細胞(マスト細胞)と結合します。
- ヒスタミンの放出: 再び花粉が侵入すると、肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出されます。
- アレルギー症状: 放出されたヒスタミンが神経や血管を刺激し、くしゃみ、鼻水、目のかゆみといったつらい症状を引き起こします。
甜茶ポリフェノールは、この③のヒスタミンの放出をブロックするように働きかけることで、アレルギー症状を根本から和らげる効果が期待されているのです。
花粉症以外の嬉しい効果
甜茶のポテンシャルは花粉症対策だけにとどまりません。
他にも、私たちの体に嬉しい効果が期待されています。
- 口腔ケア: 甜茶ポリフェノールには、歯周病の原因菌の付着を防ぐ働きがあると言われています。
甘いのに虫歯菌のエサになりにくいため、食後の一杯にもおすすめです。 - 生活習慣のサポート: カロリーゼロの天然の甘味成分「ルブソシド」は、糖分の多いジュースや甘いコーヒーの置き換えにぴったり。
日々のカロリーコントロールを美味しくサポートします。 - アレルギー全般に: ヒスタミンの放出を抑える働きは、花粉症だけでなく、他のアレルギー反応(ハウスダストなど)の緩和にも繋がる可能性があります。
甜茶の効果的な飲み方
せっかく甜茶を飲むなら、その効果を最大限に引き出したいもの。ここでは、甜茶パワーを効率よくチャージするための飲み方のコツをご紹介します。
いつから飲むのがベスト?
甜茶は医薬品ではないため、飲んですぐに効果が現れるわけではありません。
体質改善のように、じっくりと体に働きかけるのが特徴です。
そのため、花粉が本格的に飛散し始めるシーズン開始の1ヶ月前、遅くとも2週間前から飲み始めるのが理想的です。
事前に甜茶ポリフェノールを体内に蓄えておくことで、花粉シーズン本番のつらい症状を和らげやすくなると言われています。



いわば、花粉との戦いに備えるための「事前トレーニング」です。
1日の目安量と飲むタイミング
甜茶は食品ですので厳密な摂取量は決まっていませんが、一般的に1日にカップ2〜3杯(約500ml)を目安に、毎日コツコツ続けることが大切です。
- 飲むタイミング: いつ飲んでもOKです。
特にノンカフェインなので、就寝前のリラックスタイムにも最適。
カフェインを気にせず楽しめるのは嬉しいポイントです。 - おすすめの飲み方: 朝の目覚めの一杯、食後、そして夜寝る前など、生活のリズムに合わせて取り入れるのが継続のコツです。
温かいホットで飲むと、体が温まり成分の吸収も良くなると言われています。
美味しく続ける!甜茶の淹れ方とアレンジレシピ
毎日続けるためには、やはり「美味しさ」が重要です。
基本の淹れ方と、ちょっとしたアレンジで、あなたの甜茶ライフをさらに充実させましょう。
基本の淹れ方(ホット)
ティーバッグでも茶葉でも、手軽に美味しく淹れられます。



美味しく淹れるポイント: やかんで煮出す場合は、沸騰後に弱火にして3分以上煮出すと、有効成分がより濃厚に抽出されます。
甘みが苦手な方向けのアレンジ
甜茶の自然な甘さが魅力ですが、「毎日飲むには少し甘すぎるかも…」と感じる方もいるかもしれません。
そんな時は、以下のアレンジを試してみてください。
- 他のお茶とブレンド: ほうじ茶やルイボスティーと1:1でブレンドすると、甘さが和らぎ香ばしさがプラスされ、全く新しい味わいに。
- 柑橘類をプラス: レモンのスライスや、同じく花粉症対策で注目される「じゃばら」の果汁を数滴加えると、酸味で後味がすっきりします。
- ハーブとブレンド: ペパーミントやレモングラスと一緒に淹れると、爽やかな香りが加わり、気分転換にも最適です。
- スパイスを効かせる: 生姜のスライスやシナモンスティックを加えれば、体がポカポカ温まるスパイシーな一杯になります。
甜茶を選ぶ際のポイントと注意点
いざ甜茶を試そうと思っても、たくさんの商品があって迷ってしまいますよね。
ここでは、自分に合った甜茶を選ぶためのポイントと、飲む際の注意点をまとめました。
甜茶の選び方
失敗しない甜茶選びのために、以下の3つのポイントをチェックしましょう。
チェックポイント | 詳細 |
① 種類を確認する | 花粉症への効果を期待するなら、原材料が「バラ科(甜葉懸鈎子)」100%のものを選びましょう。これが最も重要です。 |
② タイプで選ぶ | ティーバッグは手軽で職場でも便利。茶葉タイプは濃さを自由に調節でき、コスパが良い傾向があります。ご自身のライフスタイルに合わせて選びましょう。 |
③ 品質で選ぶ | 毎日飲むものだからこそ、品質にもこだわりたいところ。無農薬・有機栽培や、国内で加工・製造されている製品を選ぶとより安心です。 |
副作用や飲む際の注意点はある?
甜茶はノンカフェインで、副作用の報告はほとんどない安全性の高いお茶とされています。
そのため、小さなお子様からご年配の方まで、幅広い年代の方が飲むことができます。
ただし、以下の点には念のため注意しましょう。
- アレルギー: バラ科の植物であるため、バラアレルギーの方は摂取を避けてください。
- 飲み過ぎ: どんな食品も摂りすぎは禁物です。体質によってはお腹が緩くなる可能性もゼロではないため、1日の目安量を守りましょう。
- 薬との併用: 医薬品を服用中の方や持病のある方は、かかりつけの医師や薬剤師に相談してから飲むようにすると安心です。
甜茶に関するQ&A
質問 | 回答 |
Q1. 甜茶は本当に花粉症に効くの? | A1. 甜茶は医薬品ではないため、効果を保証するものではありません。しかし、甜茶に含まれるポリフェノールがアレルギー症状を緩和するという研究報告があり、体質に合えばつらい症状が楽になる可能性があります。「薬に頼りすぎるのはちょっと…」という方は、セルフケアの一環として試してみる価値は十分にあるでしょう。 |
Q2. カフェインは入っていますか? | A2. バラ科100%の甜茶には、カフェインは一切含まれていません。そのため、妊娠中・授乳中の方や、就寝前でも安心して飲むことができます。ただし、ブレンドティーの場合は他の茶葉(緑茶や紅茶など)にカフェインが含まれていることがあるため、原材料表示を必ず確認しましょう。 |
Q3. 1日にどれくらい飲めばいいですか? | A3. 1日にカップ2〜3杯(500ml程度)を目安に、毎日継続して飲むことが推奨されています。一度にたくさん飲むよりも、朝・昼・晩など、数回に分けてこまめに飲む方が、成分を効率よく摂取できると言われています。 |
AFTERWORD
今回は、花粉の季節の強い味方「甜茶」について、その魅力と実力を深掘りしました。
甜茶が花粉症対策に良いとされる理由は、アレルギー症状の原因となるヒスタミンの放出を抑える働きが期待される「甜茶ポリフェノール」にあります。
効果を最大限に引き出すためには、花粉シーズンが始まる少し前から、毎日コツコツと飲み続けることがポイントです。
ノンカフェインでカロリーゼロ、そして何より自然な甘さで美味しい甜茶は、無理なく続けられるセルフケアに最適です。
基本の飲み方はもちろん、お好みのアレンジを加えて、自分だけの一杯を見つけるのも楽しいでしょう。
今年の春は、美味しくて体に優しい「甜茶」を新しい習慣に取り入れて、憂鬱な花粉シーズンを笑顔で乗り切ってみませんか?
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