知覧茶とは?日本一の産地が誇るブランド茶の魅力に迫る
お茶好きの皆さん、こんにちは!数ある日本茶の中でも、ひときわ熱い視線を集めている「知覧茶(ちらんちゃ)」をご存知でしょうか?
知覧茶とは、鹿児島県南九州市で生産される緑茶のブランド名です。
驚くべきことに、この南九州市は市町村別の緑茶生産量で堂々の日本一を誇る、まさに緑茶界のトップランナーなのです。
かつては「知覧茶」「頴娃(えい)茶」「川辺(かわなべ)茶」という3つのブランドがありましたが、その実力を結集し、現在は「知覧茶」ブランドとして全国にその名を馳せています。
その品質は折り紙付きで、全国茶品評会で農林水産大臣賞を何度も受賞するなど、プロも認める一級品です。
この記事では、そんな日本一のお茶「知覧茶」について、その魅力や美味しい淹れ方、品種による違いなどを、ユーモアを交えながら徹底的にご紹介します。
これを読めば、あなたのティータイムがもっと豊かになること間違いなしです!
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知覧茶のふるさと、南九州市の恵まれた環境
知覧茶がなぜこれほどまでに美味しいのか、その最大の秘密は故郷である南九州市の恵まれた自然環境にあります。
- 太陽の恵みと温暖な気候: 一年を通して温暖で日照時間が長く、安定した降水量があるため、茶葉はストレスなくのびのびと育ちます。
- 桜島からの贈り物、火山灰土壌: 活火山・桜島の火山灰が降り積もってできた「シラス台地」は、水はけが良くミネラルが豊富。お茶の栽培に最適な、まさに奇跡の土壌です。
- 天然のヴェール、朝霧: 山間部では昼夜の寒暖差によって深い霧が発生します。この霧が天然のヴェールとなって茶葉を強い日差しから守り、旨み成分であるテアニンをじっくりと蓄えさせるのです。

美味しいお茶が育つための条件が完璧に揃った、まさに選ばれし土地。それが南九州市なのです。
知覧茶の歴史と発展
知覧茶の歴史は古く、そのルーツは鎌倉時代にまで遡るとも言われています。
平家の落人がこの地で茶の栽培を始めたというロマンあふれる伝説が残っているのです。
明治時代から本格的な栽培が始まり、生産者たちのたゆまぬ努力によって生産量を拡大。
当初は紅茶の栽培も行われていましたが、昭和40年代以降は緑茶栽培へとシフトし、品質と技術を磨き上げてきました。
現在では、厳しい審査基準をクリアした高品質な茶葉だけが「知覧茶」として認められるなど、徹底した品質管理がそのブランド価値を支えています。
知覧茶の味と香りを徹底解説!五感を満たす特徴とは
知覧茶の最大の魅力は、一度飲んだら忘れられないその味わいと香りです。五感を満たすその特徴を、一つひとつ見ていきましょう。
特徴①:豊かな甘みと旨み、少ない渋み
知覧茶を口に含んだ瞬間、誰もが驚くのがその豊かな甘みとまろやかな旨みです。
緑茶特有の渋みや苦みが非常に少ないため、普段あまり緑茶を飲まない方やお子さんでも「美味しい!」と感じるほど。
この味わいの秘密は、日光を遮って栽培する「かぶせ栽培」という手間ひまかけた栽培方法にあります。
新芽を摘む前に茶園に覆いをすることで、渋み成分(カテキン)の生成を抑え、旨み成分(テアニン)を最大限に引き出すのです。


特徴②:「深蒸し製法」が引き出す美しい緑色とコク
知覧茶の多くは、「深蒸し製法」という特別な製法で作られています。
これは、通常の煎茶よりも2〜3倍長い時間をかけて茶葉をじっくりと蒸す製法です。
深く蒸すことで茶葉の組織が細かくなり、お茶を淹れたときに成分が溶け出しやすくなります。
その結果、渋みが抑えられてまろやかなコクが生まれ、水色はっとするほど鮮やかで濃い緑色になるのです。


特徴③:日本一早い「走り新茶」
温暖な気候のおかげで、知覧茶の新茶は全国でもトップクラスの早さで市場に出回ります。
通常、新茶の収穫は5月上旬の八十八夜の頃ですが、知覧では4月上旬から収穫がスタート。
どこよりも早く届けられるこの新茶は「走り新茶」と呼ばれ、春の訪れを告げる若々しく爽やかな香りと、フレッシュな味わいは格別です。



他の銘産地の人は絶対に、このどこよりも早くスタートダッシュをして新茶を紹介できることが一番の武器だと思うはず!
気候だけはいくら努力しても変えれないからね。
お茶好きなら知っておきたい!知覧茶の代表的な品種
「知覧茶」と一言で言っても、実は様々な品種が栽培されており、それぞれに個性豊かな魅力があります。
ここでは、代表的な4つの品種をご紹介します。
飲み比べて、あなたの「推し品種」を見つけるのも一興ですよ!
品種名 | 特徴 | こんな方におすすめ |
さえみどり | 冴えわたる美しい緑色。渋みが少なく、上品で濃厚な甘みと旨みが楽しめる。 | とにかく甘くて美味しいお茶が飲みたい方、来客用のおもてなしに。 |
ゆたかみどり | コクのある濃厚な味わいが特徴。飲みごたえがあり、力強い風味が楽しめる。 | 仕事や勉強の合間に、シャキッと気合を入れたい方。 |
あさつゆ | 「天然の玉露」と称されるほど、濃厚な甘みと旨みが際立つ。水色も鮮やか。 | リラックスタイムに、贅沢な一杯をじっくり味わいたい方。 |
やぶきた | 上品な香りと、旨み・甘み・渋みのバランスが絶妙な日本茶の王道。 | 食後の一杯や、どんなシーンにも合う万能なお茶を探している方。 |
さえみどり:上品な甘みと鮮やかな緑
「やぶきた」と「あさつゆ」を親に持つ、まさに緑茶界のサラブレッド。
その名の通り、冴えわたるような美しい緑色が特徴で、渋みが少なく上品で濃厚な甘みは一度飲んだら忘れられません。
生産量が少なく希少なため、「奇跡の品種」とも呼ばれています。
ゆたかみどり:コクのある濃厚な味わい
知覧茶を代表する品種で、鹿児島県で最も多く生産されています。ガツンとくるコクと濃厚な味わいが持ち味で、しっかりとした飲みごたえを求める方におすすめです。
あさつゆ:「天然の玉露」とも呼ばれる濃厚な旨み
「天然の玉露」という異名を持つほど、群を抜いた甘みと旨みが特徴の品種です。渋みがほとんど感じられず、そのとろりとした甘露のような味わいは、多くのお茶ファンを虜にしています。
やぶきた:バランスの取れた日本茶の王道
日本で最も多く栽培されている、まさに日本茶のスタンダード。爽やかな香りと、旨み、甘み、渋みのバランスが取れた味わいは、誰にでも愛される優等生タイプと言えるでしょう。
自宅で極上の一杯を!知覧茶の美味しい淹れ方
せっかくの知覧茶、どうせなら一番美味しい状態で味わいたいですよね。
ほんの少しコツを押さえるだけで、プロが淹れたような極上の一杯が楽しめます。



まぁ、プロの一杯っていっても毎回同じように淹れれることはないから楽しみながら気楽にやってみよう。
そのうち『これは!』って感じに淹れれた時になんか幸せな感じになります(笑)
基本の淹れ方(煎茶)
- 急須
- 知覧茶5g~
- 湯冷まし(なければ湯呑みで代用可)
- 湯呑み
- お湯
沸騰したお湯(90℃)を一度、湯呑みに注ぎます。
こうすることで湯呑みが温まり、お湯の温度も70℃〜80℃ぐらいの適温に下がります。
3人分で大さじ2杯(約6〜9g)が目安です。
湯呑みで冷ましたお湯を急須に静かに注ぎ、フタをして1分ほどじっくり待ちます。深蒸し茶は抽出が早いのが特徴です。
各湯呑みに少しずつ均等に注ぎ分ける「廻し注ぎ」をします。
旨みが凝縮された最後の一滴「ゴールデンドロップ」まで、大切に注ぎ切りましょう。



「どばっ!」っと出すんじゃなく急須からチョロチョロって感じでゆっくり抽出すると美味しく出やしぞ。
自分で淹れたお茶はなんか達成感もあって美味しく出てるはず!
また、誰かの為に淹れてあげると自分も相手も幸せな楽しいティータイムを楽しめるよ。
- 「お湯の温度」です。熱湯で淹れるのはNG!
- (ステップ2):元の熱湯を一回湯呑に入れ替えると8℃~10℃下がるので目安程度に覚えておこう。
- (ステップ3):一人分でも5gしっかり使うのがおススメ(特にいいお茶になればなるほど、もったいないからと少なくするとお茶にポテンシャルを引き出しきれずに逆にもったいないぞ)
- (ステップ4):特にさえみどりは、急須をゆすらずに!すると美味しく出やすいぞ。抽出時に色が薄くなるけど、濃厚な味に!
水色を濃い緑にしたい方は、一回急須を円を描くように軽く回すと濃い緑に抽出できるよ。(ただし!やりすぎるとちょいとエグ味も出るので注意)
夏にぴったり!水出し知覧茶の作り方
暑い夏には、ゴクゴク飲める水出し知覧茶が最高です。カフェインが少なく、旨み成分のテアニンが引き立つので、リラックス効果も期待できます。
- 知覧茶の茶葉: 10〜15g
- 水: 1リットル(できれば軟水)
- ピッチャーなどの容器
水でじっくり抽出すると、カフェインやカテキンが抑えられ、テアニンの甘みと旨みが際立ちます。ゴクゴク飲めるすっきりとした味わいは、お子様にも大人気です。



飲む前にピッチャーを軽く振って濃度を均一にすれば、雑味のないクリアな甘みの水出し知覧茶の完成です!
あなたにぴったりの知覧茶は?おすすめの選び方と楽しみ方
品種や飲み方が豊富な知覧茶だからこそ、自分にぴったりの一杯を見つける楽しみがあります。
シーンや好みに合わせた選び方
どんな時に、どんな味わいを楽しみたいですか?あなたの気分に合わせて選んでみましょう。
- 朝の目覚めの一杯に: コクのある「ゆたかみどり」でシャキッとスタート。
- 午後のリラックスタイムに: 甘みが強い「あさつゆ」や「さえみどり」でほっと一息。
- 食事と一緒に: バランスの良い「やぶきた」は、どんな料理にも寄り添います。
- 就寝前の穏やかな時間に: カフェインが少ない水出し知覧茶でリラックス。
知覧茶と和菓子のペアリング
知覧茶のお供には、やはり和菓子が欠かせません。最高の組み合わせで、至福のティータイムを演出しましょう。
- 濃厚な甘みの知覧茶 × あっさりした和菓子: 「あさつゆ」と鹿児島名物「かるかん」など。お茶の甘みを引き立てつつ、和菓子の繊細な味わいも楽しめます。
- コクのある知覧茶 × しっかり甘い和菓子: 「ゆたかみどり」と「ようかん」や「どら焼き」など。互いの個性が調和し、満足感のある組み合わせです。
AFTERWORD
知覧茶で、日々の暮らしに彩りと安らぎを
日本一の生産量を誇る鹿児島県南九州市が、その豊かな自然と生産者の情熱を注ぎ込んで育んだ「知覧茶」。
その一杯には、爽やかな香りと豊かな甘み、そして日本の職人技がぎゅっと凝縮されています。
忙しい毎日の中で、ほっと一息つきたい時。大切な人と、心安らぐ時間を過ごしたい時。
そんなあなたの日常に、知覧茶はきっと鮮やかな彩りと深い安らぎを与えてくれるはずです。
さあ、あなたも今日から、奥深くも親しみやすい知覧茶の世界に、足を踏み入れてみませんか?
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