お茶好きの皆さん、こんにちは!「いつものお茶もいいけど、まだ見ぬ逸品に出会いたい…」そう思ったことはありませんか?
今回は、そんな探求心旺盛なあなたに、鹿児島が誇る隠れた名茶「溝部茶(みぞべちゃ)」の魅力を、ユーモアたっぷりでお届けします。
その正体を知れば、あなたのお茶ライフがもっと豊かになること間違いなしです!
溝部茶とは?その歴史と産地の秘密
「みぞべちゃ」という、一度聞いたら忘れられない響き。
その名が示すのは、鹿児島県の豊かな自然と長い歴史に育まれた、実力派の日本茶です。
鹿児島県霧島市溝辺町が誇る「霧島茶」のひとつ
溝部茶が生まれるのは、鹿児島空港のすぐそば、霧島連山の麓に広がる霧島市溝辺町です。
この一帯で作られるお茶は「霧島茶」というブランドで知られており、溝部茶はまさにその中核をなす存在です。
この地域の最大の特徴は、その名の通り「霧」。
深い霧が天然の日よけとなり、日光を柔らかく遮ることで、お茶の旨み成分「テアニン」がじっくりと蓄えられます。
さらに、昼夜の大きな寒暖差が、茶葉の香りを一層豊かにしてくれるのです。
溝部茶は、まさに霧島のテロワール(土地の個性)が生んだ芸術品と言えるでしょう。

場所はここら辺かな焼酎の霧島の会社から車で1時間ぐらいの距離のようですね。
お茶も好きですが、焼酎も好きです。
大正時代から続く茶づくりの伝統
溝部茶の歴史は、大正時代にまで遡ります。
親子三代にわたって茶畑を受け継ぐ農家も多く、その手には長年培われた知恵と技術が宿っています。
伝統を守るだけでなく、常に品質を追求し続けるその姿勢は、全国茶品評会での農林水産大臣賞受賞という輝かしい実績にも表れています。
単なる伝統ではなく、進化し続けるクラフトマンシップが、溝部茶の美味しさを支えているのです。
溝部茶の味わいの特徴
溝部茶の面白さは、製法によって全く違う顔を見せる点にあります。
「今日の気分はどっち?」なんて、選ぶ楽しみも格別です。
「浅蒸し」が主流の爽やかな香りと味わい
溝部茶の真骨頂とも言えるのが、蒸し時間を短く仕上げる「浅蒸し」製法です。
- 見た目: 茶葉の形がピンと伸びた針のように美しく、淹れたお茶は輝くような黄金色。
- 香り: 口に含む前から、フレッシュで清々しい若葉のような香りが立ち上ります。
- 味わい: すっきりとした飲み口の中に、上品な甘みと旨みがしっかりと感じられます。「これぞ日本茶!」と唸るような、爽快なキレが特徴です。
昔ながらのお茶らしい、凛とした味わいを求めるなら、まずは浅蒸しを試してみてください。


深いコクと甘みの「深蒸し」も
もちろん、溝部茶は浅蒸しだけではありません。じっくりと時間をかけて蒸す「深蒸し」もまた、多くのファンを魅了しています。
浅蒸し茶 | 深蒸し茶 | |
蒸し時間 | 短い(約30~40秒) | 長い(約1~2分) |
茶葉の形状 | 針のようにシャープ | 細かく、粉状の部分も多い |
お茶の色 | 透明感のある黄金色 | 濃く鮮やかな緑色 |
味わい | 爽やかで清々しい香り、上品な渋みと旨み | 渋みが少なく、濃厚なコクとまろやかな甘み |
深蒸し茶は、茶葉の成分が溶け出しやすいため、誰が淹れても失敗しにくく、とろりとした濃厚な甘さを楽しめます。まろやかでリラックスできる一杯を求める日にぴったりです。


溝部茶の魅力を最大限に引き出す美味しい淹れ方
せっかくの溝部茶、最高のポテンシャルを引き出して味わいましょう。ほんの少しの手間で、その味は劇的に変わります。
基本の淹れ方:湯温と時間が鍵
特に繊細な浅蒸し茶を淹れる際は、このステップをぜひ試してみてください。
- 茶葉:ティースプーンに山盛り1杯(約5g)
- お湯:約120ml
- 急須、湯呑み
沸騰したお湯を一度湯呑みに注ぎ、70℃程度まで冷まします。これにより、お茶の甘みと旨み成分が引き出されやすくなります。湯呑みを温める効果もあって一石二鳥です。
急須に茶葉を入れます。目安は1杯(約5g)ほどです。
湯冷まししたお湯を急須にそっと注ぎ、蓋をして1分ほど待ちます。この「待ち」が、旨みを引き出す大切な時間。急須を揺らすと雑味が出るので、静かに見守りましょう。
複数の湯呑みに注ぐ際は、「1→2→3、3→2→1」と少しずつ往復しながら注ぎ分けます。これにより、どの湯呑みも同じ濃さになります。
お茶の美味しさが凝縮された「ゴールデンドロップ(黄金の一滴)」を逃さずに。急須のお湯を出し切ることで、二煎目も美味しく淹れられます。
水出しで楽しむ、すっきりとした味わい
暑い季節には、ゴクゴク飲める水出しが最高です。
低温でじっくり抽出することで、渋み成分の「カテキン」は抑えられ、旨み成分の「テアニン」がたっぷり溶け出します。驚くほど甘く、まろやかな味わいをお楽しみください。
二煎目、三煎目の楽しみ方
一煎目とは違う表情を見せるのが、二煎目以降の楽しみ。
一煎目よりも少し高めの温度のお湯を注ぎ、蒸らし時間は置かずにすぐに注ぎます。
爽やかな渋みが加わり、また違った美味しさが広がります。
溝部茶はどこで手に入る?購入方法
「いますぐ溝部茶が飲みたい!」そんなあなたのために、購入方法をまとめました。
産地の直売所やオンラインショップ
旅の思い出に、霧島市溝辺町の生産者直売所を訪れるのはいかがでしょうか。
作り手から直接話を聞きながら選ぶお茶は、格別な一杯になります。
遠方の方は、各茶園が運営するオンラインショップが便利です。
こだわりのシングルオリジン(単一農園)から、手軽なティーバッグまで、様々な溝部茶が揃っています。
ふるさと納税の返礼品としても人気
霧島市のふるさと納税では、返礼品として溝部茶のセットが人気を集めています。
品質の高いお茶を楽しみながら地域を応援できる、素敵な選択肢です。
溝部茶に関するQ&A
最後に、溝部茶についてよくあるギモンにお答えします。
溝部茶と知覧茶の違いは?
どちらも鹿児島を代表する銘茶ですが、キャラクターには明確な違いがあります。
溝部茶(霧島茶) | 知覧茶 | |
主な産地 | 霧島市(霧島連山の麓) | 南九州市(広大な平野部) |
主な製法 | 浅蒸しが主流 | 深蒸しが主流 |
味わいの傾向 | 爽やかな香りとキレのある旨み | 濃厚なコクと深い甘み |
スッキリ爽快な気分になりたいときは溝部茶、まったりと甘さに癒されたいときは知覧茶、というように飲み分けるのがおすすめです。ぜひ両方を飲み比べて、あなたの「推し茶」を見つけてみてください。
保存方法の注意点は?
お茶はとてもデリケート。美味しさを保つためには「湿気、酸素、光、高温、移り香」を避けることが鉄則です。
- 開封後: 中の空気をしっかり抜いて袋の口を閉じ、遮光性・密閉性の高い茶筒に入れて冷暗所で保管するのがベストです。冷蔵庫は他の食品の匂いを吸着しやすいので、常温の涼しい場所がおすすめです。
- 長期保存(未開封): 冷凍庫で保存しましょう。ただし、使う際は必ず「常温」に戻してから開封してください。冷たいまま開封すると、温度差で結露ができ、湿気で茶葉を傷める原因になります。
AFTERWORD
霧島の自然と人々の情熱が詰まった溝部茶。
その一杯は、きっとあなたの日常に、爽やかで豊かな時間をもたらしてくれるはずです。
ぜひ、この隠れた実力派のお茶を、心ゆくまでお楽しみください。
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